■稲佐悟真寺
悟真寺は現存する長崎最古の仏教寺院で、国際墓地として知られています。1598年創建です。
稲佐山の麓に位置します。
この寺を開創した聖誉は、キリスト教布教で仏教が廃退する中、昼は岩窟に隠れながら布教したとの説明書があります。キリシタン時代とまるで逆の立場だったことは興味深いことです。
崇福寺三門を彷彿とさせる山門(こちらも三門でよいと思いますが、山門と表記してあります)。幕末の頃造られたもの。
本堂。原爆で消失し、戦後の再建です。
■国際墓地
1603年、最初に唐人のための墓が造られ、鎖国後は1649年オランダ人墓地、1858年ロシア人墓地、1859年その他の外国人墓地が開設されました。
墓地への入り口。
入り口付近は中国人の墓地。
墓域全体でも最も多いのが中国人の墓で、その65%は福建省出身者。
次に多いロシア人墓地の入り口。
敷地内にロシア正教会のチャペルがあります。その特異な姿は、対岸の水辺の森公園などから遠望できます。
ロシアの十字架は横棒が3本あり、一番下のが斜めになっているなど、ちょっと変わっています。
ロシア人墓地のすぐ下には日本人の墓があります。また、ロシア通訳を勤めた志賀家の墓も隣接しています。
長崎のもう1つの外人墓地、坂本の国際墓地より通路、柵などがよく整備されているように思います。悟真寺の境内にあること、現在も長崎に住む中国人の墓が多いことによるものでしょうか。
この一角には、欧米系のイギリス、アメリカ、ポルトガル人など30基の墓があります。オランダ人墓地区域は別にあります。
長崎の市街地が見晴らせます。