2005/06/22 謎が解けた!(長くてすみません)

ワールドユースでDFが平山目がけて蹴りこむ馬鹿なサッカーを懲りずに繰り返していた理由が某サイトに張られたリンクを辿って分かりました。

2003年に書かれた中田徹さんの次のコラムです。
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/japan/confede03/column/0625naka_01.html

内容は、是非ご自身で読んでいただきたいのですが、ずばり、これが日本サッカー協会の田嶋技術委員長の求めているサッカーだからです。トップ(ジーコ)を除く、各年代の日本人指導者は全て、DFからFWへの放り込みサッカー、つまり日本の得意とする中盤を飛び越えたサッカーを指導するよう、求められているのです。
その事情について次のように書かれています。

「田嶋JFA技術委員長は世界と比べた場合、選手一人一人のベースに差があったと振り返り、このままでは世界と伍して戦っていくことには無理があると感じているようだ。 田嶋技術委員長は強化責任者の立場として、今後はフィジカルの強さを備えた、世界に通用するトップ、そしてディフェンダーのユース選手発掘に力を注ぐと、コンフェデ杯コロンビア戦での敗退後、語った。」

「ゴールを背にしたトップの選手に、最終ラインから一気に縦パスを送る。それができない場合、トップがサイドに流れてオープンでパスを受ける。このようになるべく相手ゴールに近い位置で起点を作ることを、ユース年代では目標にしている。
 そしてトップにボールが当てられなかった場合は、アウトサイドにボールを預けて、ドリブルや味方とのコンビネーションで一気に縦を抜き、長身フォワード目掛けてクロスを入れる。」

前に何度もトップからユースまで統一したイメージの「日本のサッカー」を築き上げることが必要と書きましたが、実はそれはもう出来上がっていたのです。ただし、トップチームを除いて。山本や大熊があんなにもロングボールにこだわる訳です。これが日本サッカーの強化最高責任者の考え方だったからです。

しかし、これで良いのでしょうか。山本も大熊も結果を残すことは出来ませんでした。皮肉にも、全く逆のポゼッションサッカーのジーコの方が結果を出しつつあります。ジーコのやり方には問題が多いとしても、パスをしっかり繋ぎ日本に人材の豊富な中盤の機能を活かす戦い方が日本には相応しいと思います。

今からでも遅くありません。田嶋は、結果が出なかったことを踏まえ、方針転換をはかるべきです。第一、基本体格に劣る日本人が前線でフィジカルで競り合うサッカーをやっても勝てる訳がありません。走り回ってボールを動かし、スピードとコンビネーションでゴールを狙うしかないと思います。守備面でもこんなサッカーでは、中盤スカスカで、相手に攻めまくられるのは必至です。
最も原始的な(力のないチームが手っ取り早く勝つ)戦術は体の大きいFWとDFを集め、放り込みサッカーをやることだ、とはスペインでコーチをやられている木村さんのコラムで読んだ記憶があります。何故、こんな戦術を日本代表が目指さなければならないのか、気が狂っているとしか思えません。